- ゲームプログラミングC++
- Githubリポジトリ
- 自分の開発環境
- SDL
- SDL_image
- OpenGL
- RapidJson
- FMOD
- Visual Studioでの設定とSDLを用いたサンプルプログラムのビルド
- 最後に
【※追記1】
2章で扱うSDL_Imageの環境構築を追加しました。
【※追記2】
5章以降で扱うOpenGLの環境構築を追加しました。
【※追記3 (2020/4/7)】
6章以降で扱うRapidJsonの環境構築を追加しました。
【※追記4 (2020/4/8)】
7章以降で扱うFMODの環境構築を追加しました。
ゲームプログラミングC++
今までのゲーム開発はUnityとかのゲームエンジンに頼り切っていたので、そろそろゲームエンジンなしでもゲーム開発をできるようになりたいなという気持ちが強くなってきました。
それで色々とゲーム開発の入門書を探していたら、この本を見つけました。
本の帯に書いてある
ゲームエンジン時代にも必要な「基礎力」を磨け
を見て「これだ!」と思い購入しました。
概要は、SDL、OpenGLを使ったゲーム開発の入門書です。
発売日が2018年12月5日ということもあって、前提としている開発環境が新しいので、私みたいにゲームエンジンなしでのゲーム開発に興味を持っている人にはおすすめです。
ただ、SDLやOpenGLの環境構築の説明が皆無という入門書としてはよろしくない仕様となっています。なので、この記事ではその環境構築の解説をしていきたいと思います。
Githubリポジトリ
この本のコードが載っているリポジトリです。
github.com
私がこれから練習問題の解答コードを載せるリポジトリです。
github.com
Starを付けてくれると泣いて喜びます。
SDL
SDLとは、グラフィックの描画やサウンド再生を提供してくれるクロスプラットフォームのAPIです。クロスプラットフォームなので、windows、Macはもちろん、LinuxやAndrois、iOSでも使用することができます。
ダウンロード
SDLは以下のサイトからダウンロードすることができます。(2019年7月17日現在)
www.libsdl.org
「Development Libraries」の「SDL2-devel-2.0.9-VC.zip」をダウンロードすればOKです。
バージョンが新しくなっているかもしれないので「2.0.9」の部分は適宜読み替えてください。
上記ファイルのダウンロードファイルの解凍先はCドライブの直下にしていた方がわかりやすいかと思います。この先の説明はC:\SDL2-2.0.9にあると仮定して説明していきます。
SDL_image
SDL_imageは様々な形式の画像ファイルを扱うことができるライブラリです。2章以降でスプライトを扱うときに用いられます。
ダウンロード
SDL_imageは以下のサイトからダウンロードできます。
https://www.libsdl.org/projects/SDL_image/
Development Libraries」の「SDL2_image-devel-2.0.5-VC.zip」をダウンロードすればOKです。
バージョンが新しくなっているかもしれないので「2.0.5」の部分は適宜読み替えてください。
先ほどと同じようにCドライブ直下に置いておきましょう。
OpenGL
OpenGLは2D/3DグラフィックスのためのクロスプラットフォームなグラフィックスAPIです。4章までは2Dゲームを制作するのでSDLで十分ですが、5章以降は3Dゲームの制作になるので、OpenGLのような3Dに対応したグラフィックスAPIが必要になります。
ダウンロード
ダウンロードは、Visual StudioのNuGetパッケージを利用します(Visual Studio以外でやっている人はすみません...)。
まずは、VisualStudioでプロジェクトを作成し、以下の画像のような画面に移動しましょう。そして、以下の画像で赤く囲われている「プロジェクト」を選択し、「NuGetパッケージの管理」を開きます。
すると、以下の画像のような画面になるので、「参照」をクリックし、その下の検索バーに「nupengl」と入力してください。そうすると「nupengl.core」というパッケージが表示されるので、こいつをインストールします。
あと、画像をロードするためにSimple OpenGL Image Library(SOIL)もインストールする必要もあるようですので、先ほどの検索バーに「soil」と入力してください。多分一番上にでてくる「soil」という3.73kくらいダウンロードされてるやつで大丈夫ですので、インストールしましょう。
これで、OpenGLのインストールは完了です。SDLのインストールと比べて、VIsualStudioが色々と勝手にやってくれるので簡単にできました。ちなみに、SDLはこの後、VisualStudio側で面倒な環境設定をしないといけませんが、OpenGLは特にする必要はありません。まじNuGet神。
RapidJson
RapidJsonはJSONファイルを拘束に読みこむことができるライブラリです。6章以降で、メッシュデータを読み込むために使用します。
ダウンロード
ダウンロードの仕方は以下のサイトを参考にしました。
stackoverflow.com
Cドライブ直下でRapidJsonのリポジトリをクローンしましょう。上記のサイトではCドライブ直下にディレクトリを作っていますが、それは皆さまにお任せします。
git clone https://github.com/Tencent/rapidjson.git
FMOD
FMODはビデオゲーム用のサウンドエンジンです。7章以降でSEなどを実装する際に用います。
ダウンロード
以下のサイトからダウンロードできます。
ただ、ダウンロードするためにはアカウントを作成しないといけないので注意してください。
https://www.fmod.com/
アカウントを作成し終えたら、Get FMODをクリックします。そうするとダウンロードページに飛ぶので、FMOD Studio Suite -> FMOD Engineのドロップダウンメニューでバージョン1.09.09を指定してお使いのOSに合わせてダウンロードしましょう。
ダウンロード先はデフォルトのままにした方が何かと楽です。
Visual Studioでの設定とSDLを用いたサンプルプログラムのビルド
実際にVisual StudioでSDLを用いたサンプルゲームをビルドしてみましょう。
プロジェクト作成
Visual Studioを開いたら、
- ファイル -> 新規作成 -> プロジェクト
をすると、以下のウィンドウが開くかと思います。
上のウィンドウが開いたら、画像の通りに、
- Visual C++ -> 空のプロジェクト
を開いて、プロジェクトの名前と場所(パス)を決めてOKを押したらプロジェクト作成が完了します。
すると以下のような画面がでます。
C++ファイルの作成
まずは、C++のファイルを作成しましょう。右側にあるソリューションエクスプローラーのプロジェクト名を右クリックして
- 追加 -> 新しい項目
の順に選択すると以下のウィンドウが開きます。
ファイル名と場所(パス)を適当に決めて追加したらC++ファイルを作成できます。
追加のインクルードディレクトリの設定
ここからはSDLを使えるようにVisual Stusioのプロパティをいじっていきます。
右側にあるソリューションエクスプローラーのプロジェクト名を右クリックして、
を選択して、一番上にある入力欄に
C:\SDL2-2.0.9\include
C:\SDL2_image-2.0.5\include
C:\rapidjson\include
C:\Program Files (x86)\FMOD SoundSystem\FMOD Studio API Windows\api\studio\inc
C:\Program Files (x86)\FMOD SoundSystem\FMOD Studio API Windows\api\lowlevel\inc
をコピペして適用をクリック。
このプロパティ画面は次も使うので消さないで置いときましょう。
追加のライブラリディレクトリの設定
プロパティ画面で、
リンカー -> 全般
を選択して、真ん中あたりにある追加のライブラリディレクトリに
C:\SDL2-2.0.9\lib\x86
C:\SDL2_image-2.0.5\lib\x86
C:\Program Files (x86)\FMOD SoundSystem\FMOD Studio API Windows\api\studio\lib
C:\Program Files (x86)\FMOD SoundSystem\FMOD Studio API Windows\api\lowlevel\lib
をコピペして適用をクリック
追加の依存ファイルの設定
プロパティ画面で、
リンカー -> 入力 -> 追加の依存ファイル -> 編集
を選択して、一番上にある入力欄に
SDL2.lib
SDL2main.lib
SDL2_image.lib
opengl32.lib
fmodL_vc.lib
fmodstudioL_vc.lib
をコピペして適用をクリック。
サブシステムの設定
プロパティ画面で、
リンカー -> システム
を選択して、サブシステムをコンソールに設定
ビルド後のイベントの設定
プロパティ画面で、
ビルドイベント -> ビルド後のイベント
を選択して、コマンドラインに「xcopy "C:\SDL2-2.0.9\lib\x86\*.dll" "$(OutDir)" /i /s /y」をコピペしてOKをクリック。
DLLファイルをコピペ
ディレクトリ「C:\SDL2-2.0.9\lib\x86」以下にある「SDL2.dll」
ディレクトリ「C:\SDL2_image-2.0.5\lib\x86」以下にある「SDL2_image.dll」「libpng16-16.dll」
ディレクトリ「C:\Program Files (x86)\FMOD SoundSystem\FMOD Studio API Windows\api\studio\lib」以下にある「fmodstudio.dll」「fmodstudio64.dll」「fmodstudioL.dll」「fmodstudioL64.dll」
ディレクトリ「C:\Program Files (x86)\FMOD SoundSystem\FMOD Studio API Windows\api\lowlevel\lib」以下にある「fmod.dll」「fmod64.dll」「fmodL.dll」「fmodL64.dll」
サンプルプログラムのビルド
これで下準備は完了したので、実際にサンプルプログラムをビルドしてみましょう。
サンプルプログラムは以下のサイトのものを使用しています。
http://sdl2referencejp.osdn.jp/SDL_CreateWindow.html
※もしサンプルプログラムが動かなかったら、この本のGithubリポジトリの「Chapter2/Debug」というディレクトリ内に同じファイルがあるのでそれをコピペしてみてください。私はそれで動きました。多分私のリポジトリにあるファイルをコピペしても動くはず。
// サンプルプログラム: // SDL2でアプリケーションウィンドウを生成する #include "SDL.h" #include "SDL_image.h" #include <stdio.h> int main(int argc, char* argv[]) { SDL_Window *window; // ポインタを宣言する SDL_Init(SDL_INIT_VIDEO); // SDL2を初期化する // 次の設定でアプリケーションウィンドウを生成する: window = SDL_CreateWindow( "An SDL2 window", // ウィンドウのタイトル SDL_WINDOWPOS_UNDEFINED, // X座標の初期値 SDL_WINDOWPOS_UNDEFINED, // Y座標の初期値 640, // 幅のピクセル数 480, // 高さのピクセル数 SDL_WINDOW_OPENGL // フラグ ); // ウィンドウの生成に成功したかチェックする if (window == NULL) { // ここを通ったならばウィンドウを生成できなかった... printf("ウィンドウを生成できなかった: %s\n", SDL_GetError()); return 1; } // ウィンドウが開いた: ここでプログラムループに入る (SDL_PollEvent()を参照すること) SDL_Delay(3000); // 例として3000ミリ秒間停止する // ウィンドウを閉じて破棄する SDL_DestroyWindow(window); // 終了処理 SDL_Quit(); return 0; }
最後に
ゲームプログラミングC++を進めるためのSDL + SDL_imageの環境構築とサンプルプログラムの実行を行いました。
今回はSDLの環境構築だけを行いましたが、第5章からはOpenGLも使うことになるので、OpenGLの環境構築も後日追加しておきます。
また、各章には練習問題があるのでそれらの解答コードを紹介する記事を書いていこうかなと思います。
kurora-shumpei.hatenablog.com
ゲームプログラミングC++
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